超激辛非国民ブログ

1億回閲覧されても絶対にテレビには取り上げられないブログです。読むと所謂まともな日本人様は不愉快になります。

うっせえわを考察する

 最近、うっせえわという歌が話題になっている。歌の内容は、会社員の不平不満に対する怒りをぶつけている(例えば、経済動向のチェックは通勤時に把握しろとか酒の席ではお酌や会計は率先しろといったことだが)というものである。歌っているのがadoという女子高生であり作詞作曲者が20代の男性だという。

 ここでまず疑問に思ったのが、実際にこの歌に共感しているのがどれ位の年齢層や職業の人間なのかということである。

 最近のヒット曲の基準はネット動画の再生回数やダウンロード数であり、音楽シーンもネットの方を重視してCDといったものは軽視されている。ただ、動画再生だと金をかけずに無数に聞けるのでいくら数千万回再生されてもそれが多くの人間に聞かれているかどうかはわからないし、最近は歌番組も殆どないし、人気アニメや映画の主題歌に使われているわけでもないので誰でも意識しないでどこかで聞く状況というのはあまりないだろう。

 そうなると、日頃からネット漬けになっている人間が再生しまくって無理無理再生回数を伸ばしているとしか考えられない。

 私も会社員を長年やっているが、この歌の内容よりも会社員がいかに社畜であるかなど知っているつもりだし、曲を作った人は会社員というものをそこまで知らないうちにこの詞を書いたのであろう。つまり、うっせえわはリアルな会社員からは共感はされていないのではないかと思われる。動画を見るなら無料だから1度は見たかもしれないが、それだけである。第一世間知らずな女子高生に会社員を代弁されたくはないだろう。たとえado自身で曲をつくってないとはいえ。

 それに、いくら現代がネットの時代とは言え、ブームを仕掛ける構造は変わっていないようだ。ただ、消費者に見せる仕掛けをちょっと変えるだけであっという間に広がってしまう。差し詰め今なら、YouTubeTwitterなどに今はこれが流行っている云々(でんでんとは絶対に読まない)として芸能人などに宣伝をさせればいいのである。そして動画の再生回数を増やして止めにテレビのワイドショーで動画の再生回数がやれ1億突破だのSNSのフォロワー数が何百万人といって消費者を洗脳するやり方である。

 これは、うっせえわに限らず鬼滅の刃ヱヴァンゲリヲンでも同じようなものだろう。

 それにしても、うっせえわは歌詞の内容はただの会社員の不平不満だが、adoの歌い方や動画のイラストがとにかく毒々しい感じがする。別にそれが悪いとは言わないが、このような歌がヒットするというのはそれだけ社会がギスギスしているのであろう。

 会社員の不平不満を歌にするのは大昔からあるが、昔はクレージーキャッツのスーダラ節やはい、それまでよとか日本一の無責任男などみたいにどこか享楽的なものがあった。享楽的な歌より、攻撃的な歌が流行るというのは、どこか空恐ろしさを感じるのは私だけか。

 最後に、会社員の不平不満を書くなら、サービス残業や過酷なノルマや過労死や現場で起こる粉飾決算や偽造表示に対する経営者の僕ちゃん知らないや正社員と非正規雇用者の奴隷の鎖自慢や行き過ぎの顧客満足主義や給料は減ってやらされることだけ増やされるといった実態をもっと書いてほしかったというのが私がうっせえわを聞いた正直な感想である。まあ、それを書いたら誰もブームを仕掛けないか。


【Ado】うっせぇわ

 

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