超激辛非国民ブログ

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シン・ウルトラマン

 今話題になっているシン・ウルトラマンを見てきた。

簡単に言うならば、ウルトラマントリガーやウルトラマンZなどを楽しむメイン視聴者の児童を完全に置き去りにしたまさに大人だけのためのウルトラマンであり、ウルトラマンを使っただけのオリジナル特撮映画である。

 しかしながら、それだけでは大半のウルトラマニアや特撮マニアは納得するわけないので、随所に初代ウルトラマンへのオマージュが用意されている。

 詳しくは書けないが、物語に出てくる怪獣や宇宙人は初代のものを使い、特に宇宙人の地球侵略作戦などはより現代社会に即した巧妙なものになってきている。

 

 そして、初代では希薄だった人間側のドラマが今回ではむしろメインになっており、対禍威獣(いわゆる怪獣)組織である禍特対が主役的なポジションであった。

 更に、世界の中の日本の立場などといった政治的な話もふんだんに入れられており、どうやっても子どもが見てわかるようなものではない。

 もっとも、初代も地球に見捨てられた元宇宙飛行士怪獣ジャミラや怪獣墓場で眠っていたところをロケットに引っかかって無理やり地球に連れてこられたシーボーズや地中深く眠っていたところを見世物にするために無理やり移送されたゴモラのような可哀想な怪獣を通した人類の愚かさなどを描いたものもあるが、シン・ウルトラマンはそんなものさえも軽く超えた人類の身勝手さなども描かれている。

 例えば、突如現れたウルトラマンを危険生物扱いしたと思ったら、いきなり地球上の国家がその力を独占しようとしたり、相次ぐ禍威獣被害で不安になっていた人類が地球上の科学力を遥かに凌駕する宇宙人の科学力を目の当たりにして、宇宙人の思惑に簡単に乗せられたり、挙句は地球滅亡の危機に晒されたりというふうに人類がまるでいいところがない。

 そういった要素などから総評すれば、ウルトラマンを好きな人ならこのシン・ウルトラマンは十分すぎるほどの内容だったのではないかと思う。初代は、どうしても子どもに愛されるヒーローとしてのウルトラマンを描かなければならなかったのであまり考えさせる内容にはできなかったが、シンは最初から大人のためのものなので内容も複雑化させることができたのであろう。

 ただ、ウルトラマンを殆ど知らない客は初代のオマージュの演出がわからないとおもうので、細かい部分までは楽しめなかったのではないだろうか。その辺がシン・ゴジラとは違うところかもしれない。

 

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