新しい戦前

　タイトルは、徹子の部屋に出演したタモリさんが黒柳徹子さんに来年はどんな年になるでしょうかと聞かれて、わかりませんが新しい戦前になりそうですという発言からの抜粋だが、実際にそう成りかねないくらいな空気が漂っている。

　以前から、右翼被れは憲法9条を無くせだの憲法改正ばんざーいとは言っていたが、そんな人間は少数派ですらなかった。

　ところが、最近はやれ北朝鮮のミサイルがーだの中国の船がーと喚き散らして、このままだと日本は中国や北朝鮮に侵略されるから憲法改正して軍隊を持ってあわよくば中国や北朝鮮と戦争だーだの挙げ句は日本も核兵器を持てなどという亡国なことを当たり前のように言う連中が増えている　これは、太平洋戦争前の日本と酷似しているといえる。

　太平洋戦争前の日本も、満州支配の件などで欧米諸国にケチつけられてアメリカから石油などの燃料が輸入できなくなって、だったら欧米とドンパチやれと後先考えずにあっという間に太平洋戦争となり結果は言うまでもないことになった。

　で、こんな状況を仕組んだのは言うまでもなく軍産複合体と広告屋と自民党である。武器を只管売って金儲けしたい兵器会社が広告屋を使ってマスコミを操作し、さらに自民党に明日にでも戦争できるように憲法改正させてマスコミに洗脳された民草が戦争ばんざーいと言って自民党を選挙で大勝させるという極めて陳腐なシナリオである。

　で、自民党は敵基地攻撃能力だの挙げ句は防衛費増強のための増税だのと狂気の沙汰としか思えないことを平気でぬかしている。特に、防衛費のために増税などかつての国家総動員法と同じである。太平洋戦争時は家の金物などが悉く軍に略奪されてその結果国民の生活は破綻した。

　防衛費のために増税などしたら、それこそ消費税100%になってもおかしくはない。防衛費なんて簡単に青天井になるからである。そして、そんな状況になることさえわからずに大半の民草は増税ばんざーい、中国や北朝鮮なんて焼け野原だーなどと狂喜乱舞している。

　新しい戦前というのは、国家総動員法が増税と名前が変わったかつての戦前の再来というふうに捉えてもいいだろう。そして、最後は、民草の生活が破綻し儲かるのは軍産複合体広告屋と自民党だけという最悪な世界となる。そんな世界、本当に素晴らしい世界なのか。俺はそうは思わない

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